DENONのプレーヤー(DP-60L)の修理しました。
このプレーヤーは1981年ころのもので、30年ほど前に知人から購入したものです。
5年ほど前から回転が不安定で、ターンテーブルが電源を入れると逆に回り、回転スイッチを押してもほとんど回りません。
修理しなければと思っていたのですが、ようやく原因が解り修理することが出来ました。
ネットで検索すると、2SC458というトランジスタが経年変化でノイズを出すという記事が多く、この互換品を用意していたのですが、いざ分解すると違うところに原因があることがわかりました。
ターンテーブルの回転を制御しているのは、この基板のようです。

基板を外して裏を見ると、配線パターンに腐食したような異常が見られました。
幸い、パターンに断線は無いようです。

原因はこの2つのトランジスタのようです。
2SA879というものですが、なにせ30年以上前の製品に使われていたもので、まだ売られているかが問題です。
早速、秋葉原まで行き、数件廻ったのですが、やはり売っていません。

ラジオデパート2Fの光南電気さんで互換部品として、2SA1320ならあると教えてもらいこれを購入しました。
帰宅後、念のためネットで特性を確認すると、ほぼ同じような特性で問題なさそうです。
購入した、2SA1320です。

取り外した2SA879です。

比べてみるとだいぶ大きさが違います。

トランジスタを交換して電源を入れると、問題なく回転するようになりました。
回転が若干ずれていたので、可変抵抗を調整して修理完了です。
可変抵抗は、33回転用と45回転用の2個がついています。

ストロボスコープも安定しています。

ダストカバーをつけた状態です。

ちなみに、確認用に聞いた最初のレコードは井上陽水の「氷の世界」です。